眼精疲労対策・原因と対策
NHK きょうの健康 2015年12月号 | NHK出版 よりざっくり
■そもそも眼精疲労とは。疲れ目とはどう違うのか。
■眼精疲労とは
日本眼科学会:目の病気 眼精疲労
眼精疲労とは、視作業(眼を使う仕事)を続けることにより、眼痛・眼のかすみ・まぶしさ・充血などの目の症状や、頭痛・肩こり・吐き気などの全身症状が出現し、休息や睡眠をとっても十分に回復しえない状態をいいます。
疲れ目は一時的なもので、休息や睡眠をとると自然に回復、体への悪影響もほとんどない。
一方眼精疲労は目の疲れだけではなく、体の別の部位にも影響を及ぼし、慢性的に頭痛や肩こりなどの症状が現れることもある。そして休息や睡眠では回復しない。
眼精疲労の多くは眼の筋肉の疲労が原因で、眼精疲労に関係する目の筋肉は「内直筋」と「毛様体筋」の二つがある。
内直筋についてはこちらの記事を読むと少し理解が進むかも。
記事内で言われている「間欠性外斜視」と「目を閉じているときだけ斜視」が「内直筋が原因による」眼精疲労の原因。
「目を閉じているときだけ斜視」は約6000万人、二人に一人と言われている。
ですが眼精疲労の多くは毛様体筋が関係して起こる。
毛様体筋は目の中にある水晶体の厚みを変える筋肉。
この毛様体筋が何らかの原因で緊張し続けると疲労が溜まり、眼精疲労の原因になります。疲労の原因としては「長時間の手元の作業」「暗いところでの手元の作業」「遠視」「度の強すぎる眼鏡の使用」などがある。
■それぞれの対策
・長時間の手元の作業
正視、あるいは眼鏡で矯正している近視の場合、パソコンや読書などで近くを見続けると、毛様体筋は緊張し続けている。
10~15分程度なら問題ないが、1~2時間以上続く場合は注意が必要。
さらにパソコンやスマホを不自然な姿勢で見続けると、首の筋肉も疲労するため、眼精疲労の症状がさらに強くなる。
★対策
1時間に1,2回窓の外の遠くの景色などを見て、毛様体筋をリラックスさせる。
同時に首の運動や背伸びなどをすることもよい。
・暗いところでの手元の作業
よく「暗いところで読書をすると目が悪くなる」といわれるが、正確には視力が落ちるわけではなく、眼精疲労を起こしやすくなる。
ピントは瞳孔が小さいとき合わせやすく、大きいとき合わせにくくなる。
暗いところでは瞳孔は多くの光を取り入れようと大きくなるため、ピントが合わせにくくなる。結果毛様体筋に負担がかかり、眼精疲労が起こりやすくなる。
★対策
明るいところで作業する
・遠視
遠視の場合、毛様体筋がリラックスした状態(正視、近視の人が遠くを見ようとしている状態)では、どこにもピントが合っていない。
遠視の人は遠くを見るときも近くを見るときも毛様体筋を緊張させてピントを合わせている。なので眼精疲労を起こしやすい。
★対策
適正な度数の凸レンズの眼鏡やコンタクトレンズを使う。
・度の強すぎる眼鏡の使用
近視の場合、凹レンズのメガネやコンタクトレンズを使って視力を矯正する。
眼鏡の度が強すぎても遠くはよく見えるので、不適正と気付かず使い続けることがある。すると毛様体筋は遠くを見る時もピントを合わせるために緊張する。近くを見るときはさらに緊張し、遠視と同じような状態になる。
★対策
適正な度数の眼鏡に変更する。
現在眼鏡を使っていて、眼精疲労の症状があるようなら、眼科で眼鏡の度数が適正かチェックしてもらうとよいとのこと。
★その他全般の対策
蒸しタオルなどで目の周りを温め、筋肉の血流を促進することも有効。
ビタミンB12には筋肉の疲労を和らげる効果があるので、眼科でビタミンを含む目薬やのむタイプのビタミン剤を処方してもらうのもよい。
その他の眼精疲労の原因として
・誌面では図説も交えて、もっと詳しく書かれています。図説ある方が圧倒的に理解が進むので、出来れば購入するなり、図書館で借りるなりしましょう。
ちなみに、「毛様体筋」で検索すると出てくるいわゆる「視力回復トレーニング」は一切触れられていませんでした…。 これが何を意味するのかはわかりませんが、やはり過信は出来ないということでしょうか。
ひとまず私は数年ぶりに眼科へ行こうと思いました。
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